喫煙と乳がん

喫煙がさまざまな癌の発生と関連していることが知られており、乳がんも例外ではありません。以前、タバコは、女性ホルモンを作る酵素を破壊するので、結果として女性ホルモンの働きが弱くなるので、乳がんの発生、発育が抑えられるのではといった推測がなされた時期もありましたが、いくつもの疫学調査で、乳がんと喫煙ならびに授動喫煙が乳がん発症リスクと関連していることがわかってきました。乳がん細胞の壊れた遺伝子を修復する酵素の働きを妨げるためであろうと考えられています。

なかなか、職場や、飲食する機会でまだまだ分煙、禁煙が進んでいないため、禁煙の継続が難しい事と思います。結婚、転居などライフイベントのタイミングで、禁煙外来受診をおすすめします。かつて、大学医局には、ヘビースモーかが大勢居ましたが、がんを治療する立場を自覚し、ニコチンパッチなどの禁煙補助薬が1999年頃から販売されたのを契機に禁煙が広がっていきました。

乳がんと喫煙